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どこか予想していた報告の内容に、その人物はさらに表情を歪める。
『そうか……』
『総帥―――どうしますか?』
その場に膝をつき、指示を仰ぐ兵士。
そんな兵士の横を難しい表情のまま通りすぎ、おもむろに全体を覆っていた兜をとった。
その瞬間、艶やかな金髪が風に揺れる。
『今すぐ、全隊長を集めろ。』
『はっ!』
深い海のような青い瞳に射抜かれ、兵士は慌てた様子で陣に走っていった。
『さて―――つべこべ言ってられない状況になったな……』
緩く巻いた髪をかきあげ、そっと視線を落とす。
そこには先程までの刺々しい緊張はなく、どこか憂いを含むものだった。
『…………』
そっと首筋に手を持っていき、なにやら鎧の中からチェーンを引っ張り出す。
そして出てきたロケットを見つめると、そっと開いてみた。
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