episode 2

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「まだ具体的にいつとは決まってないです」 「えー、なんで?」 「なんでって…時期を見てるだけですよ」 驚いて聞く美里に、啓太は飄々とした表情で答えた。 「時期って何よ?お互いに結婚に同意してるんでしょう?」 「それはそうですけど、タイミングとか色々あるんですよ。ノリと勢いで結婚した美里さん達とは違うんです」 「随分な言い方ね」 啓太特有の毒舌めいた言い回しに、美里は思わず吹き出してしまった。 美里の過去も現在も知り尽くしている啓太だからこそ言える、愛情ある悪態なのだ。 「俺達はゆっくりと愛情を育ててるんですから、ほっといてください」 「はい、分かりました」 美里が笑いながら掲げたグラスに、啓太も笑顔でジョッキをぶつける。
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