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「和希、書類終わったか?」
「いや、まだです」
「自分の分は終わったからやってやるよ」
「ありがとうございます、会長」
ここは生徒会室。
今は会長と副会長しかいない。
黙々とやらなければいけない書類仕事をしている。
「会長、仕事終わりました」
「………」
副会長が会長の机に書類を置き声をかけるが、会長はぼーっと窓の外を見ている。
「会長?聞こえていますか?」
「………」
副会長がもう一度声をかけるが、会長は全く気付かない。
「……会長!!」
「ん?わあっ!!なっ、なんだ?」
副会長が顔を近付け叫ぶと、やっと会長は気づいた。
振り向き近くに副会長が居たことに驚く。
「仕事が終わりました」
「そうか、ご苦労様。
はぁ…」
深いため息をつく。
「どうしたんですか?
ぼーっとしたり、ため息をついたり。
会長、変ですよ?」
心配そうな顔で会長の顔を覗き込む副会長。
「へっ?きっ、気のせいだっ///」
「あれれ?顔が赤いですよ?大丈夫ですか?知恵熱?」
今度は、会長のオデコに手を当てる。
「ばっ、ばかっ!!ガキ扱いするなよ…」
ふてくされた顔をする会長。
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