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“パロロロ”そう表記するに相応しい擬声と共に、不思議な鳥のさえずりで少年は目を覚ました。
朝、と言っても太陽の光が差し込むわけではない――なぜなら太陽は存在しないのだ。
その代わりに、多くの人々の“力”を結集させたいくつかのエネルギー体によって、この星は光を保っていられるのである。
「よいしょっと」
ベッドからふわりと重力を無視して浮かび上がる。
そう、この世界では“魔法”が生活の、また文化の一部となっていた。
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