00

2/24
39人が本棚に入れています
本棚に追加
/85ページ
“パロロロ”そう表記するに相応しい擬声と共に、不思議な鳥のさえずりで少年は目を覚ました。 朝、と言っても太陽の光が差し込むわけではない――なぜなら太陽は存在しないのだ。 その代わりに、多くの人々の“力”を結集させたいくつかのエネルギー体によって、この星は光を保っていられるのである。 「よいしょっと」 ベッドからふわりと重力を無視して浮かび上がる。 そう、この世界では“魔法”が生活の、また文化の一部となっていた。
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!