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見たくなかった
アナタが泣いているところを
悲しみと寂しさに零す雫
一つ一つ拾って
アナタごと抱きしめた
寂しいのならこの胸においで
悲しみの涙は温めて消してあげる
アナタを慰めることで
ワタシも救われるから
心地良い微睡みに身を委ねる
一つ二つと夢を見る
目を覚ましても聞こえる声
安堵と共に 寝息を重ねる
見たくなかった
アナタが泣いているところを
幸せと嬉しさに零す涙
一つ一つ拾われた
抱きしめる腕は誰?
悔しくて唇を噛みしめる
切ない痛みが身体を締め付け
一歩一歩後ずさる
でも それは仕方ない
ワタシはアナタに
与えることができなかったんだもの
ただ受け入れて 自己満足していただけ
抱いていたんじゃない 押し付けてた
それがやっとわかった
背中に触れるアナタの声
振り向きかけてまた気付く
あぁ…抱きしめられていたのはワタシ
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