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快晴、空は雲一つなく、綺麗な蒼をさらけ出している。
その蒼を気持ちよさそうに飛ぶ鳥達、そんな爽やかな空の下、綺麗で透き通った声が響く。
「待って、レオパルド~」
紅い、どこまでも紅い可憐な少女である。
長い紅髪を一つに纏め、ポニーテールにしている。
風になびくテールは、蒼い空を切り裂く龍のように錯覚してしまう。
そして着ている服もまた紅い。
寒くなってきたためか、彼女はコートを着ているのだが、それも紅とはいかず、同系色のピンクで、下に着込んでいるTシャツもまた紅である。
前を留めていないコートから、覗く黒いミニスカートがやけに目立って見える。
少女の綺麗な足を覆うように伸びる黒いソックスも、その存在感を増しているように見えた。
しかし、紅の中にありながら、圧倒的な存在感を魅せるのが、真紅の瞳。
妖しく、美しく輝くそれは、どこか人間離れした印象を受ける。
それもそのはず、彼女は人の形はしているが、人ではないのだから。
彼女は、『昏きもの』と呼ばれる種族、つまりは吸血鬼なのである。
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