9月20日

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京「………」 筋トレどころじゃない……。 湊さんは今、泣き疲れてソファで寝ている。 泣いた理由が分からない。 それが分からない以上、慰めることも出来ない。 ただ、あやすことしか出来なくて……。 わけが分からない。 でも、今朝から少し変だった。 京「どうしたんですか、一体……」 湊さんの髪を撫でながら呟いた。 そして夕暮れ。 湊「ん……」 京「あ……」 湊さんが目を擦りながら体を起こした。 目が腫れぼったい。 湊「あ、寝ちゃいました……」 京「大丈夫ですか?」 そう聞くと、鼻に掛かった声で「はい」と頷いた。 京「調子、悪いんですか?」 湊「ちょっと……疲れたのかもしれないです……」 どこか上の空で答える。 心配だな……。 京「無理しないで下さいよ?」 湊「ちょっと頑張り過ぎたのかもしれません……」 俺の世話をして、それが祟ってるのなら無理はしない方がいいよな……。 俺のせいだし……。 京「調子悪いなら、家に帰りますか?」 湊さんが倒れても俺には何も出来ないし……。 そもそも倒れてほしくない。 心配だけど、湊さんの親に預ける方が得策だと思う。 湊「…………」 俺の提案に湊さんが少し考える。 そして軽く頷いた。 湊「……そうします」
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