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-グランド-
実習棟内での轟音を耳にしていた四人は言葉を失う。
音の激しさから、内部の様子がわかってしまう。
この学園では、基本的に深夜まで集まって戦うような事はない。
ただ、今日という日は全く別だ、もうすぐ午前二時三十分を回ろうとしていた。
なのに各地で戦闘は続く、その激しさも増していく。
「さぁ、天帝…そろそろ俺達も決着つける必要があるな」
この夜の全てを見越した上で狭間はそう言った。
引き金は狭間と黒影なのだが。
「結局…狭間は何がしたいんだ……?」
「オィオイ!!んな事を今更聞くのかよ?」
狭間はあからさまに不機嫌になった、理由は聞くまでもない。
「俺が知りたいのは真実だ、どうせ俺が知らないような事を天帝は知っている、例えば…皇の事とかなァ!!」
「……や、めろ」
天帝の態度がおかしくなっていく、その顔にあるのは単純な恐怖でしかない。
それを見ていたブラックと皇は、見たことのない表情にア然とする。
「やめろ…やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ!!」
「ははァ!!オモシレェ!!あの天帝があんな動揺しやがってるねェ!!」
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