そんなオカルトありえません

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P組2人はルールが提示された後、特に会話も無く既に戦闘モードでありその姿勢はカエンとリヴの気を一層引き締めさせるには充分過ぎる物である。 『リヴ、そしてカエンよ。俺の切断部にフェノールフタレイン……所謂PP液をかけたら何色になると思う?』 「……赤色ですわ」 「……銀色」 『ぷぇwwwww残念。正解は…………教えないwwwwwwwwww』 「(ウザいですわ……)」 「(うぜぇぇぇえッ!)」 まぁ、その流れに合わせない使い魔が一匹だけ例外としているが…… 【それでは準決勝2回戦、カエン・インパール選手とリヴ・ア・モーテッド選手vsソプラノ・エルサレム選手とテノール・エルサレム選手の試合…………開始です!】 アナウンスが試合開始の合図をするとザッソウとリヴは後退し、【肉体強化】を詠唱破棄で唱えたカエンは敵陣目掛けて突っ込んで行った。 この動きに関して特に作戦会議等はして無いが、カエンなら間違いなくスタートダッシュをかけると判断したリヴの計らいであり、カエンもカエンでリヴが自分に合わせてくれると判断し、自身が最高のパフォーマンスを発揮するショートレンジでの戦闘をするため敵陣目掛けて一目散に駆ける。 E組代表のその動きに、P組代表の姉弟である2人の初手の行動はというとシンプルなものである。 「「召具、《旋律 ディスレートバルブ》」」 「Ⅰ(ワン)ッ!」 「Ⅱ(ツー)ッ!」 召具が終わった姉、ソプラノの手には銀色の楽器フルート……弟、テノールの手には金色の楽器ホルンが握られていた。
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