破壊の七柱

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ズッ……… カイの振り上げた足が、地面に触れた。 ドォォォォォォン!!!!!! 島は地割れで幾つかに分断された。 さらに、凄まじい揺れ 地震などの自然災害を、カイは足踏みだけで再現したのだ。 「ある拳法には、震脚という技がある。それを力まかせにやっただけさ」 リヒトの目の前の 悪 は弾むような声でそう言った。 「技名は 永遠天国【エターナルヘヴン】」 カイの震脚の余波は未だに続き、大地を激しく揺らしている。 「神を愚弄しているのか?」 リヒトはカイの技の名前を聞いて、怒りの声を返す。 「【一の災厄】」 リヒトの言葉を無視して、カイは言った。 ドオォォォォォォォーン ブシュ 不吉な音がリヒトの後ろで聞こえた。 リヒトはすぐに後ろを見て、状況を確認した。 「なに!?」 山が噴火した。 地震の衝撃による二次災害 灼熱の液体が飛散し、火山弾が雨のように降り注ぐ。 カイは自らが持つ火の能力で 熱 は無効にできる。 火山弾も、有り余る筋力の前にはダメージを与えられない。 リヒトだけに奮われた猛威 それならシンリも多少驚くだけだった。 辺りの一般人の避難する、遠方の島の噴火を強化された瞳で見るまでは。
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