第二の宴

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「一体どうしたってんだ?あいつは。」 仁は後頭部をぼりぼりかく。 「かくれんぼしてたんだけど、見つからなくて・・・。」 仁はしばらく黙った。 そして口を開く。 「よし、まずはかくれんぼのルールを理解しろ。他人に聞いちゃだめだろ。」 仁がやれやれといった感じで言う。 「そうじゃないの!!ずっと捜してもいないから聞いてるの!!」 そういうことか・・・。 「あいつのことだ。多分物置の隅で小さくなってるよ。」 仁は彩乃がどこに隠れたのか何となく察した。 「わかった!行ってみる!」 そう言うと舞も船内に消えた。 「仁くん、結局教えたんだ。」 冬馬が言う。 「うるさい。」 仁は遠くの島を見つめながら言った。
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