私と糖分とそれから斎藤さん

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「あのっ!」 私は今、緊張しています。 「―――なんだ。」 「お茶菓子でもどうですかっ?」 「…いらない、俺の分は総司にでも回してくれ。」 「あ、はいっ」 う、なんか斎藤さんとは話しずらい…。 新撰組では珍しい、静かな人で…。 私が話しかけると邪魔だ、て思ってないかなあ…。 気をつけよっ…。 そう思いながら、片手に京菓子を持ったまま縁側に座った。 「今日もいい天気だー。」 ごろんと寝転がると目を閉じた。 ―――眠い。 少しだけ―――そう自分に言い聞かせながら桜子は意識を手放した。
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