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スケッチブックは?
ハルくんははっと気づきました
書きつかれて眠ってしまったのです
周りは暗くなりかけていました
「いけない、ぶらんこさん、すべりだいさん、てつぼうさんも小鳥さんたちもさようなら」
ハルくんはあわてて帰って行きました
家に帰るとお母さんは疲れた顔をしていました
お母さんはハルくんにあまりやさしくありません
怒られないようにご飯を食べてお風呂に入って
自分の部屋でおとなしく作文をしようと思っていると
スケッチブックがありません
「しまったこうえんにわすれてきちゃった」
わすれたスケッチブックをとりにいこうとお母さんに話しすと
「明日にしなさい!
なくなってたら新しいの買ってあげるから」
ハルくんはかなしくなりました
新しいのではダメなのです
あのスケッチブックでなくてはダメなのです
大好きな作文が出来ず
取りに行くことも出来ず
ハルくんはぽろぽろなみだをながしました
「スケッチブックさんごめんなさい」
ハルくんはずっとおそくなるまでねむれなくて
ないていました
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