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翌朝、朝食を囲んでいると登と街へ買い物へ行く話を聞いた小学生の子供達からキャサリンを羨ましがる声が聞こえた。
「(キャサリン姉ちゃんだけズルいぞ! オイラ達もノブ先生と一緒に行きたいぞ!)」
「(私も行きたい!)」
「(僕も‥)」
「(アタシも行きたいな‥)」
「(今日のお買い物は遊びじゃないから連れて行ってはあげられないんだ。ごめんね?)」
キャサリンが子供達に申し訳なさそうに謝ると子供達は暗い顔をしながら言った。
「(オイラ達はどこにも連れて行って貰えないんだぞ‥)」
「(学校の友達なんかいっぱい行っているのに‥)」
子供達の話を聞いて登は疑問に思いシスタークラレンスに尋ねた。
「(シスタークラレンス? どういう事ですか?)」
「(前の牧師が贅沢だと言って、今まで町を出て遊びに連れて行った事はないんです‥)」
シスタークラレンスの話を聞いて登は持ち逃げした牧師がいかに子供達に辛い思いをさせてきたのかを知った。
「(それはいけませんね‥。それではクリスマスが終わったらみんなを遊園地へ連れて行ってあげます♪)」
登が遊園地に連れて行くと聞いて、それまで黙っていたトーマスが一番に聞いてきた。
「(遊園地!? 俺もいいのか?)」
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