quinto

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「うさ吉、アレのせいで物が壊れるのは仕方ない。いや、仕方なくはないがアレの後見人である理事長から金を巻き上げればいい。だけどなお前ら生徒会の親衛隊が暴走して無関係な生徒に被害がいくようなことだけはしてくれるなよ」 睦月の真剣な声に卯月はああと力強く頷いた。 「わかっている。生徒たちには手出しさせねえよ」 「転入生に手を出す分には構わないけどね」 今まで黙っていた和紀が卯月の腰に腕を回してくすくすと笑った。 「うーちゃん、俺からも親衛隊にオネガイしとくから安心してね」 「くくっ、それは頼もしいな」 頼もしいも何も、魔王に逆らおうとするものなどこの学校にはいないのだからこれで親衛隊が無関係な生徒に手を出すことはないだろう。 その代わりに葉山への制裁は悪化するだろうがそれこそ卯月たちの知ったことではない。 「それじゃ俺たちはこれで。睦月も無理すんなよ」 そう言って卯月たちは風紀室を後にしたのだった .
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