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後ろを振り向くとそこにはやはり亜沙美が裾を掴みながら上目遣いで俺を見上げていた。
｢えっと……おはよう｣
一応、今日初めて会ったので挨拶をした。
｢おはよう……｣
それ以降黙ったまま見つめてくる。
どうしよう……とりあえず校舎に入るか。
｢校舎に入ろうぜ？｣
亜沙美は頷き、俺の裾を掴みながら後ろから付いてきた。
下駄箱で一旦別れ、上履きに履き替えた亜沙美が俺のところに戻ってきた。
それからなにも言わずに亜沙美の教室まで行く。
｢着いたぞ。それじゃ授業頑張れよ？｣
そう言って自分の教室に向かおうと踵を返そうとしたが亜沙美はまだ俺の裾を掴んでいる。
｢どうしたんだ、なんか俺に話しがあったの？｣
そう聞いてみると頭を振り裾を離し、自分の教室に入って行った。
亜沙美は他の子と違って表情があまり表にでないので今、何を考えてるのか分かりづらい部分がある。
これからもっと仲良くなれば一目見れば何を思っているか分かるようになるさ！ とか考えながら俺も自分の教室に向かった。
自分の教室に入るとタイミングよくチャイムが鳴り響いた。
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