8人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
彼女は空を見上げながら言った
「わぁー！こっからの風景はまた格別だね！」
それまで作業をしていた小柄な女の子も手を止め空を見上げる
さっきまで黄昏に染まっていた空はもう微かにしか見えない
黒い夜空へと変貌を遂げたその空にはところどころから小さな光が見えた
「レオリナ、あとどれくらいかかるの？」
「ん？」
「だーかーらーぁどれくらいでカナちゃんのお家出来るの？」
女の子は空を見上げながら言葉を放つ
「んー・・そうだねぇ・・この調子だと・・んー・・」
レオリナは空を見続けたまま考えていた
「ねー・・あとどれくらいなのー？」
女の子は答えはまだかまだかと催促する
「なぁタット、あたしたち最近星を見てなかったよな？」
ぶっきら棒にそんな言葉が出た
「え？あ、もしかしてレオリナ星に見惚れちゃったの？」
「んー・・そうかもしれない、こんなに星って綺麗だったんだな・・」
レオリナは安らかに微笑む
最初のコメントを投稿しよう！