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同時刻、桜峰魔術師学園
第4会議室───
日も暮れ、暗くなってきた室内。
その暗闇の中を、"何か"が動いている。いや、"誰か"と言った方が正しい。
「……」
その人物は、黙って辺りを見回しながら、部屋の中を歩いている。
「……?」
部屋の真ん中辺りに立った謎の人物は、窓に飾られた竹に気づいた。
そっと近づき、外からのわずかな光を頼りに、短冊に書かれている文字を読み取ろうと試みる。
「……」
人物の目が、ある一つの短冊に留まった。
下手な毛筆で、こう書かれている。
『みんなに誇れる起爆剤になる
神崎鋼介』
「……フッ」
この人物は男らしい。楽しそうに苦笑し、心中で語りかける。
(……あなたらしい目標ですね、神崎さん)
遠い目をする男の髪は、闇夜でも輝くような、綺麗な銀色だった。
(早く強くなってくださいね)
どこから出したのか、黒い帽子を頭にかぶる。
(あなたは……我々の"救世主"となるやもしれない、大切な方なのですから)
男は消えた。
後に残ったのは、笑みだけ。
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