。*。 私の初めては君ナノ! 。*。

4/19
482人が本棚に入れています
本棚に追加
/321ページ
「姉ちゃんおはよー」 勝は台所に向かうと元気よく強子に挨拶する。 ダンダンダンダンダンダン! 「おはよう勝!!」 ダンダンダンダンダンダン! 強子は包丁を片手に、キャベツを素晴らしい速さで千切りにしていた。 強子の得意技は『高速千切り』。得意技というよりはもはや趣味と化している。 そのため勝はほぼ毎日、千切りキャベツを大量に食べさせられていた。ちょっぴり飽きちゃうけどこれで便秘にならずに済むね。 ちなみにこの千切りは母親ゆずりの得意技。 勝と強子の両親は遠くの県に住んでいる。 父が仕事のため転勤になった時、母は自分の子供たちよりも自分の旦那を選んだのだ。薄情者め。 姉の強子が短大を卒業しこの春から就職したため、強子はこの一軒家を任された。よっ大黒柱。
/321ページ

最初のコメントを投稿しよう!