ぶらり

1/1
306人が本棚に入れています
本棚に追加
/65ページ

ぶらり

夕日を追いかけていると 白い花を踏みつぶしそうになる 地面はいつも ほとけの顔をしている 花のいのちを買い 鳥のいのちを買い 魚のいのちを買い そののち僕は買われていく だからさ そっとくちもとを 引き締めよう ゆるやかな丘の頂をえらんで どこからか吹いてくる風に ほおの傷をさらしていこう (詩集「朝日の街にソネットを1」より)
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!