始まりの声

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『世界は…滅ぶ。』 なんでもない田舎町の、一般的な健康体の、明るく活発な少女が語りだした。 眼は虚ろに、普段とは違う声で。 『23xx年…、今からちょうど三百年後…。 世界は滅ぶ。 神の手によって…。』 虚ろな瞳で語る少女に家族は苦笑いを浮かべた。 「滅ぶはずないよ、僕たちの愛娘よ。」と、明るく父親が肩を叩くも、少女は反応一つ示さなかった。 彼女は次々とお告げを繰り返した。 『天使と悪魔が世界を滅ぼしにかかる…。 神はお怒りだ。 私の声は神のもの、信用しないなら今すぐに隕石を落として見せよう。』 それから沢山の天変地異があった。 神に絶望した熱心な信者たちは失望し、発狂し、自殺他殺を繰り返した。 そんな中、無信教者が立ち上がる。 『我々は科学の力で生きてきた。 全ての天変地異に耐えてきた。 神などもう信じるな、 我々には科学がある!』 その風潮はますます広がった。 とうとうどうすることもできなくなった神は一つの案を出す。 【天使と人間との全面戦争】をすること。
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