1、記憶

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 小学生の夏休み、数人の友達と一緒に遊ぶ毎日。  あの日々も今と同じように太陽が地面を照らしていた。  僕はそんなことも気にせずに、皆と一緒に遊んでいる日々が嬉しかった。  皆を追い掛け回したり追いかけられたり、一緒に遊んだ鬼ごっこ。  君は足が遅くて、いつも鬼ばかりなってたね。  虫取りで「そっちに行った~」と一緒に追った友達。  君は見つけるのがうまいけど捕まえるのが下手だったね。  皆で缶を探して、一緒遊んだ缶蹴り。  鬼になったらなかなか変われなくて泣いた僕を励ましてくれたね。  とても隠れるのがうまかった君はいつも最後まで隠れてたかくれんぼ。  皆で一緒に探しても見つからなかったときはびっくりしたよ。  鬼ごっこ、虫取り、缶蹴り、かくれんぼ……数えたらキリが無いほど遊び続けた長い時間。  花火や夏祭りも一緒にいた ね。  君の家で水遊びをしていて気がつくと家中が水浸しで怒られないようにと逃げていつも隠れ家でいたね。  楽しかった、本当に楽しかったよ。  でも…この日は目尻に涙を溜めて泣きそうな自分を必死で抑えた。
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