一面、見渡す限り、砂。

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 ……暑い……  じりじりと焼けるような暑さの中、少年は目を覚ました。  嫌に重たく感じる瞼を持ち上げ、目を開けて、最初に見えたのは真っ青な空。  雲一つ無い気持ちの良いくらいの蒼。  そして水の匂いと、緑の匂い。  ……しかし暑い。  少年はゆっくりと体を起こした。 「……なんだあ? ここ」  今居る此処は、湖があり、緑も多い。  少々暑いが綺麗な所だ。  少々? いや、かなり暑い。  目の前に広がるこの光景を見たら余計そう思っても仕方ない事だろう。 「……なんで……砂漠……?」  自分が今居る場所から少し先は陽炎が砂から立ち上り、視界は歪んで見える。そして、果てしなく遠くまで続く、砂。
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