最終章

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コウジは逮捕された。 今まで自分を苦しめ続けた 会社の上司を殺したのだ。 ある三日月の晩、 コウジは上司に 呼び出された。 最初はいつものように 「やめちまえ」など 堪えられるものだったが、 段々と酷くなり、 終いには 「馬鹿な母親だな。」 との罵声。 カッとなったコウジは その場にあった 果物ナイフで刺した。 血が滴るナイフを 手に持ち、コウジは自首した。 護送される中で コウジは警察に頼んだ。 「最後に母親に別れを言いたい。」 なぜか警察は それを許可し、向かわせた。 向かう途中、 コウジは思った。 このままでは 母親に迷惑が かかってしまう。 覚悟を決めたコウジは そっと道路に出る。 トラックが目の前に来たとき、 コウジは静かに目を閉じた。
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