第22夜

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相変わらずの日々を過ごしていた。 物語が思い付かず、焦りばかりが募っていく。 考えすぎて頭がどうにかなりそうだ。 藤井さんが言ったように、架空の世界を作って、それを舞台にした戦争小説を作ってみることも考えた。 実際、そっちの方が色々とアイディアは浮かんできたし、僕らしい小説を作れそうな気配もあった。 でも、やっぱり、直木賞のことを考えると、気乗りはしない。 読者ウケの良いエンターテイメント小説と受け取られたら、どんなに売り上げが良くても、直木賞は取れないだろう。 きっとあの爺さんも納得しない。 このまま何も書かないよりはマシなことは分かっている。 けど、僕はいまいち踏ん切りがつかず、どうすればいいのか迷っていた。
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