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【未来を一粒に】
色に例えると…
きっと君は淡い水色だろう。
そして僕は濃い黒だ。
「僕らは泣けないんだよね…」
「うん」
「だから空がかわりに泣いてくれてるんだ」
「そうかな?」
少女は空を見上げた。
すると雨がザーッと降ってきた。
少年は少女を連れて雨宿りをする。
「明日に希望の一粒を…」
そう言って少年は倒れた。
少女の声は届かなかった。
初めて泣いた。
「なんで?約束したよね…」
だが目を開けることはなかった。
涙が黒く感じた。
「貴方も泣いているんだ…」
それからまた彼女はいつもの生活に戻った。
少年のいない日常に…
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