18753人が本棚に入れています
本棚に追加
/353ページ
「………はぁ。もし付き合って、有坂サンのこと好きになれなかったら?」
「だから、必ず俺のこと好きになるんだって。ライカの頭ん中、俺でいっぱいにしてやるから。お前が今好きなヤツの顔なんて微塵も思い出せなくしてやるよ。つーことで、今日から付き合うぞ。」
有坂サンは、ニカッと笑ってそう言うと私の頭を優しく撫でてくれた。
私を、何だか子供扱いするような仕草は嫌いではなくて…
むしろ好きな方。
そうだ…。
背伸びする必要なんてもうないんだ。
「有坂サンって強引。」
「男は、少し強引な方がいいんだよ。ところで、お前料理できんのか?」
「まぁ、少しは。」
「そ。じゃあ、今日の晩飯なに?」
あぁ、そうだった…
今日から有坂サンが泊まるんだったわ…
「有坂サンは、何が食べたいわけ?」
「俺、今日は和食って気分なんだ。」
だったら、煮物系じゃない。
めんどくさいわ…
.
最初のコメントを投稿しよう!