つまらない世界に差し込んだ一筋の光

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「………はぁ。もし付き合って、有坂サンのこと好きになれなかったら?」 「だから、必ず俺のこと好きになるんだって。ライカの頭ん中、俺でいっぱいにしてやるから。お前が今好きなヤツの顔なんて微塵も思い出せなくしてやるよ。つーことで、今日から付き合うぞ。」 有坂サンは、ニカッと笑ってそう言うと私の頭を優しく撫でてくれた。 私を、何だか子供扱いするような仕草は嫌いではなくて… むしろ好きな方。 そうだ…。 背伸びする必要なんてもうないんだ。 「有坂サンって強引。」 「男は、少し強引な方がいいんだよ。ところで、お前料理できんのか?」 「まぁ、少しは。」 「そ。じゃあ、今日の晩飯なに?」 あぁ、そうだった… 今日から有坂サンが泊まるんだったわ… 「有坂サンは、何が食べたいわけ?」 「俺、今日は和食って気分なんだ。」 だったら、煮物系じゃない。 めんどくさいわ… .
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