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「はぁ」
「何だよ」
「君みたいに頭まで筋肉になりたくはないが、もう少し力が欲しかったな…と」
「何でまた急に」
「何回やっても何回やっても筋肉が倒せない」
「エ○ーマンか(笑)」
「何でこんな馬鹿に勝てないんだ」
「ばっ…まあ、そのヒョロッこい体じゃ無理だろうな」
「ひょろ…君がゴツいだけだろう」
「いや細ぇだろ、この腰とかあり得ねぇ(抱き込み)」
「な、何する!離せッ…」
「……」
「何だ?」
「俺さあ…あの女に勝てねぇんだよな」
「ああ、彼女は楽勝だね。君と違って力がないから、適当に策に填めやすい」
「お前あのいい女見て何とも思わねぇの?」
「ああ、勝てるかもしれないとは思うが」
「うげ、異常。普通男ならあの女にイチコロだろうよ」
「君みたいな本能だけで生きてる獣と違うだけだ」
「…本能…ねぇ」
「いつまで腰を抱いてるんだ?とっとと離…ッ」
「お前、眼鏡取ってみろよ」
「は?」
「俺に勝ちたいんだろ?」
「あ、ああ」
「で、俺は女の色香に弱い」
「ふざけたことを言うな」
「まだ言ってねえ。まあ要はお色気路線目指せよ、俺お前ならいけそうな気がする」
「どこ行くんだ?筋肉がついに溶解したかこのお花畑!帰れ!!」
「…ツンデレはあの女で足りてんだけどなぁ」
「彼女はツンデレではなく、君が好きではないんだと思う」
「うるせぇ!抱くぞ!!?」
「やってみろ…二度と勃たない体にしてやる…」
ぐるるる…男たちの不毛な争いは続くのであった。
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