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(せっかく女に産まれたのだから、愛する人だけに触れられる日々に一日も早くたどり着けます様に。)
それぞれの心の中でそう願っていた。
仕事のトラウマで仕事を上がって暫くは、愛する人でさえもそういう行為が駄目になってしまった人が沢山いる。
「心がこれ以上壊れてしまう前に、上がりましょ!」
「そうよね…ストレス解消を上手にしながら、もう少し頑張りましょ。」
言うだけ言ったら、それぞれに少しスッキリしたらしく…
「ねえ!焼肉行かない?」
「いいわね~!」
「生ビールをぐぐっと!」
「ちょっとお!!病人の前でみんな何言ってるのよ?酷いなぁ!!」
皆が笑った。
「冗談に決まってるでしょう!」
「焼肉食べたかったら一日も早く良くなってね!暫くは肉なんて無理でしょうけど…。」
「ビールもね!」
又皆で笑った。
「意地でも早く治すわ!」
薫は笑いながら言ったが、多分薫の性格上本気だろう。
(くすっ。すぐ良くなるわ‥きっと。)
薫の性格をわかっているその場にいた全員が心でそう思っていたのだった。
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