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お姉ちゃんと雷門中に来たアタシたち
私は三年間、お姉ちゃんは二年間、雷門中で学校生活を送るはずだった…
「お姉ちゃん?」
先ほどから呼んでいるが返事が聞こえず
「お姉ちゃ…」
クシャッ、紙を踏む音が聞こえた
「紙…?」
それは小さな封筒だった
表には見慣れている姉の文字
―穂香へ―
穂香はその場に座り封を開ける
手紙を取り出し、読み上げる
―穂香、ごめんなさい、私、今日から雷門中では無く帝国学園へいくわ…貴方には悪いと思ってるわ、寮があるらしいから私、戻る気は無いわ…穂香…ごめんなさい…―
―藍―
「帝国…学園…?」
驚きの色を隠せない穂香
「お姉ちゃ…!」
藍の部屋に行き回りを見るが重要なものは全て無くなりさらに置き手紙があった
―穂香、これだけはあなたに授けるわ、大事にしなさい…―
―藍―
その紙に置いてあったもの、新しいヘアゴムだった、ハートが付いている可愛らしいヘアゴム
穂香はヘアゴムを手に取り、今まで付けていたヘアゴムを取り新しく付けた
「おね…ちゃ…ん…」
いつの間にか涙を流していた穂香
「寂しい…よ…お姉ちゃ…ん…」
誰も居ない部屋で、穂香一人で泣いていた
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