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学校の帰り、オレ[幸裕(ユキヒロ)]は親友の滉治(コウジ)の部屋に立ち寄った。
しばらく話した後話題はバレンタインの話になっていた。
「そういえば、お前チョコ何個もらった?」
「あー…今年は、ちょうど日曜だったからな
学校であんまり貰えなかった」
「もらったのかよ!?」
「あぁ。10個ぐらいだけどな」
「そんなに!?…いいよなぁ…オレ1個も貰えなかった…。」
毎年0個だけど今年こそは1個ぐらい貰えると思ってたのに…
あぁ…誰かオレにチョコをくれ…
「ははっ。
そんなに落ち込むなよ
なんなら1個やろうか?」
「いいよ。別に。
お前が貰ったやつだろ?」
本当はものすごく欲しいけど
女子からじゃないと意味がない。
「んなこと言うなって。
本当は欲しいんだろ?
んー…これでいっか。ほらよ。」
そう言って滉治はかばんに入っている貰ったチョコの中から水色の小さい紙袋に入っているチョコをオレに渡した。
「え…まじでくれんの?」
「あぁ。
こんだけあるから1個ぐらいどってことないし」
なんか悔しい…
それに微妙に得体の知れないもやもや感が…
…ま、いっか
気にしない気にしない
「へーへー、うらやましいこと。
んじゃこれはありがたく貰っておくぜ」
ラッキー。記録更新。男からだけど。
あ、でも作った(かどうかわからないけど)のは女子だし、結局女の子からだな!!
へへっ。本当ツイてるぜ。
「幸裕、ニヤけ過ぎ」
「そうか?」
「そうだろ。
あ、俺便所行って来るわ」
「へーい。いってらー」
バタン
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