どうやら運が尽きたようです

9/16
1496人が本棚に入れています
本棚に追加
/149ページ
「えぇと!能力能力!飛ぶ能力!浮く能力!減速する能力!………ん?減速!ある!能力ある!」 混乱してまともに喋れちゃいないが救いはあった! 「重力作成(グラビドン)!!」 手を下にかざして叫びと、今までの落下速度が急激に落ちてパラシュートで降りてるかのようにゆっくりになった。 「おぉぉ………間に合ったぁブフッ!」 安堵していると腹に木の枝がヒットして胃液が逆流してきた。油断した矢先がこれだよダラシネェ。 腹の痛みに耐えながらゆっく地面に着地すると一気に脱力して後ろの木にもたれかかりながら座り込む。 「ハァ…ハァ………前途多難過ぎる……」 とりあえず俺が先程使った使った能力だが ワンピース…スモーカー大佐の能力、"モクモクの実の能力" 東方…八雲紫の能力、"境界を操る程度の能力" NEEDLESS…セトの能力、"重力作成(グラビドン)" の三つだ。 正直予定通り使えたのはスキマの能力だけで後は突発的につかった物だが、こうして生きているあたり正解だったのだろう。 「ははっ。やればできんだよ……うん」 とりあえず落ち着いたので現状確認。 落下中に見た限り、ここら一帯は木しかないようだ。恐らくあの強制労働施設の真上ではなくかなりズレ位置にスキマを開けたようだ。 「森……ねぇ……」 思えば、携帯小説で何度も読んできたフラグが立つシチュエーションを2つクリアしている。 空から落下 そんで森 うん。望まない形であったがクリアしてるな。 「悲鳴とか聞こえたらそれこそテンプレだな……と」 力が入るようになった足で踏ん張りながら立ち上がる。身体的疲労というよりは精神的疲労だなこれは。 木々の密度が高いからか、それとも感じれない程なのか風が吹いているらしくザァザァと葉鳴りが聞こえる。
/149ページ

最初のコメントを投稿しよう!