一章

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輝かしい時代は誰にしてみてもあるのだろう。 ちょうど僕の順番がまわってきたのは、1996年。ノストラダムスが混沌とした人間関係を、まるで嘲笑っているみたいに、人々を挑発していた時代だった。 高校に通い始めたばかりの僕は、東京の八王子市にある、小さな、思春期にある特別な社会への反抗ともいうのだろうか、アメリカのギャングを真似たグループに所属していた。 今となれば、恥ずかしくて、当時からの友人しか知らない僕の秘密なのだが、その時の話しを書こうと思う。 当時チームはクリップスという名前で、皆仲間は青い服を着ており、チームのカラーとして決まりになっていた。ライバルといえば特には無いのだが、これもアメリカのギャングをまねた東京都福生市にあるブラッズ等。無論相手がライバル視してたかどうかは定かでは無い。 そんな中、僕はケンカが強い方ではなかったので、役割はハスラーと呼ばれる、麻薬の売買や家出少女を使って売春を仕切っていたり、バイクや、電化製品の窃盗など。とにかくお金を稼いでグループの資金を集めるのが、僕に与えられた役割だった。
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