第一幕『忍刀』

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時は江戸… これは侍と忍の融合した『忍刀』の勢力争いを描いた絵巻である…。 * * * 四季は春… そして巨大な大木が群生する森に一本だけ小鳥遊家率いる一族『弥霧』が所有する城、朧城が立っている木、憂絵沙河原の大枝に一人の少女がいた この少女は弥霧一族総大将『小鳥遊王奄』の孫娘 『小鳥遊 響』である。 「さーてと、何しようかな…ん?」 ドスンッと枝に腰を下ろし頭を上に向けると「よう」 一瞬シラけ 「わっ!?何!?どーしたの!?」 思わず後ろに後ろに飛び退く 「いや親方様がオメー探してたけど…何かやったのか?お前?」 さらっ言い放つこの少年は 『弥佐村・想四郎・龍奏』である 背中に刃を隠し入れた空繰手裏剣 『盃姫』を背負い投擲武器クナイを至る所に隠し持つ忍刀代坑投擲隊隊長である 「じいちゃんが私を…」 まるで目の前に大蛇の群れがあるかのようなに危機迫る表情で空を見る 「おっ、おーい大丈夫か?響?」 「わっ…」 「わ?」 「私出かけて来る!!!!!」 バッと枝を蹴り別の木の枝に移ろうとした瞬間 「おっと!」 ジャララララ!!龍奏お手製の鎖クナイを響に向かって投擲 「うぶっ!?」 ドスンッと 半強制的に枝に戻され尻餅を着く 「痛ったぁ…ちょと何すんのよ!?……は!まさか……」 突然悟ったように眉を潜ませる響 「ご名答!親方様に言われてんだよね、響がいたら連れてこいってな」 「やっぱりか!?この裏切りものめ!!」 「うっせ、元々そんな関係じゃねーだろが」ズルズルと引きずられ「放せ!馬鹿龍奏もう一緒にお風呂入ってやんないぞ!」 「はぁ!?馬鹿かお前は何年前の話してんだよ!誤解されんだろぉが!?」 「チクショおォオーあぁあぁ助けて…」 「さて…話だが…」 「は…はい何でございましょ…う」ガタガタ震えながら正座をする、もちろん縛られたままそして仁王座りをする…小鳥遊王奄「ヒュー…相かわらず凄いねぇ」っと壁に凭れ腕を組み笑いを堪える龍奏 「ちぇ…」 「ンン…そろそろ話しを始めたいのだが…良いか?」 王奄が威圧感ムンムンにそう言った 「ハイ、イツデモドウゾ!!」 明らかに押されカタカナ語になる響 「…まずは…龍奏すまぬが…」 「御意…」 そう言うと、シャラン…、鎖が緩み外れた 「まぁ…そう固くなるな…とって食おう何て分けじゃ無い……私が言いたいのは…」 生唾をのむ響 「……次期頭領の話しだ…」 「へ?」 「はぁ!?」
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