love letter

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「ちょっと早かったね、どっか入ろっか。」 笑いながら先に行く彼女を後ろから付いていく。 隠しているつもりだったが、どうやら顔に出てしまっているようだ。 「あそこ空いてる。」 席に着く。 しばらくの沈黙のあと、彼女がそれを破った。 「昨日楽しかったね。」 昨日、俺達は彼女、原水 悠稀(ハラミ ユウキ)のお別れ会をやった。 悠稀はこの春、就職が決まり、上京するためだ。 「あの顔、思い出すだけで…」 「あの、さ」 言葉を遮ってまで言いたかった事があるのだが、出てこない。 「何?」 「…いや、なんでもない…」
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