腐っても母。

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「おい、どうするつもりなんだ?身内は?」 駅員が僕を遮る形で立っている。 当たり前だ、僕は無賃乗車をしたんだ。 自分のした事は理解出来ているのだが、喉がつかえて声が出せない。 こうなる事は解り切っていた筈なのに、今更ながら怖い。 周りの視線なんて気にする余裕は無い。 大体、僕の姿なんて見えちゃいないんだろう。 数分の沈黙の後、駅員の溜め息と共にハイヒールを地面に叩きつける音が聞こえ僕は恐怖を覚え目を閉じた。
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