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「名前気に入ってないでしょうが、アンタ」黄緑色の目をした少年が料理女に目を移す。
料理女は望遠鏡から入学生たちを見ながら楽しそうに笑い、「だって可愛くないんだもん。横文字でも日本名でもさぁ。それに料理女なんて知らない人の方が多いって」と不平をもらす。
「豚よりはいい名前だと思うな」グリフォンがヒヒ、と笑った。
「ねぇ、見てよビル、グリフォン」
料理女は黄緑色の目をした少年をビルと呼び、グリフォンの名もあげる。
「ホワイトラビットが誘い込んだ子供たちが夢に惑わされてる」料理女は恍惚として望遠鏡を覗く。
「なにそれ…ヒドい厨二病患者だ」ビルこと黄緑色の目の少年は呆れたようにため息をついた。
けれどビルは表情を変え、入学生たちを見下ろすと三人はほぼ同時にニッと口角を上げる。
『――welcome to wonder land――――Alice?』
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