第一章 出会い

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故郷に帰っても悪循環は簡単には抜けなかった。 スロットで時間を持て余しプロのように生計をたてていた。 しかし、ここまで助けてもらって恩をあだで売ることは出来ない。 今思えばこの日を境に僕は優しくなったのだと思う。 故郷での就職活動。大学中退の僕はとても良いところには入れなかった。 そこで考えた。 自分には何が向いているのか。プロのように生計をたてていたスロット。知識もあったし嫌いじゃなかったので店員で次のチャンスを待とうと決めた。 行動力はあるほうだ。すぐに電話。数日後、面接。バイトでやっていたこともあったので即戦力として社員でとってくれた。 そこから一ヶ月かたち上の研修が始まった。実は大学生活の時にパチンコ屋でアルバイトでありながら店長となかがよかったためほぼ全ての仕事は出来た。立場は下だが仕事のことは自分の方が色々と詳しかった。 一ヶ月が過ぎたあたりで自分のポジションも確立され、新人研修担当になっていた。そして店舗の移動。新しい店舗で新人教育にあたっていた。 そこから数ヶ月後。 一人の女性が入ってきた。 名は純。4歳くらい年上だっただろうか。大人しそうな人だった。 この女性こそがこれから始まるStoryの中心人物。 この頃は付き合うことになるとも思っていなかった。
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