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クレアはお忍びで城を抜け出し、城下街シェンハローズという街にたどり着いた。
「城から一歩も出たことが無かったが、この街がこんなに美しいものだったとは思わなかったな」
繁華街などが並ぶ街
クレアは、何やら珍しい様子に辺りをキョロキョロして見回す。
クレアは等身大で嫌でも目立つだが幸いな事に誰にも自分が姫だという存在には気付いてないらしい。
「そこのお兄さん!うちに寄ってかない?」
クレアの前にキャミソール一枚の女性がよびとめる姿があった。
長身で成りも男性っぽかった為に勘違いされたのだろう。
「不愉快だ。私は女だぞ?そう言うのは男にでも言うのだな?」
機嫌悪そうな様子でキャミソール姿の女性に言ったが逆にへこまされてしまったのだ。
「何よ、お金持ってないなら相手にしないわお兄さん待たね~💓」
「私は男じゃない!」
クレアの不機嫌はなおも悪くなった。
しかし、彼女は娼婦であるがゆえにいろいろと客引きとやらに大変な事だと同情し忘れる事にした。
長く続く道・・・。
一枚の紙を片手に持ち地図に書かれた場所までの距離は長い。
この先に何が待っているかはまだ分からなかった。
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