プロローグ

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少年は幼少期を、こことは違う世界で過ごした。 西暦X年、その世界は混沌の中にあった。 国同士が争い合い、人々が殺し合う中、彼は生まれた。 世界の脅威ともなり得る力を携えて。 その証は、両親にとってひどく残酷なものであった 神の申し子とも、悪魔の使いとも言い伝えられてきた、碧と紅のオッドアイを持つ赤子は、何も知らず、無邪気に産声をあげた。 しかし、彼が秘めている力は、奪い合い、殺し合うこの世界で、どの国もが喉から手がでるほどに欲していた、人外な強さを持っていたのである。
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