0人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
少年は幼少期を、こことは違う世界で過ごした。
西暦X年、その世界は混沌の中にあった。
国同士が争い合い、人々が殺し合う中、彼は生まれた。
世界の脅威ともなり得る力を携えて。
その証は、両親にとってひどく残酷なものであった
神の申し子とも、悪魔の使いとも言い伝えられてきた、碧と紅のオッドアイを持つ赤子は、何も知らず、無邪気に産声をあげた。
しかし、彼が秘めている力は、奪い合い、殺し合うこの世界で、どの国もが喉から手がでるほどに欲していた、人外な強さを持っていたのである。
最初のコメントを投稿しよう!