発掘!!女王様!?

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「んあぁぁ~~……よし、営業時間しゅうりょ~!!今日も、頑張ったぞ!!オレ!!」 時計を眺めて、閉店時間である午後6時になったのを確認して、大欠伸をした後に、一日頑張った自分を褒めた。 レジの位置は、店の奥にあり、そこから入口の方を眺めると、開いた扉から、綺麗なオレンジ色の陽の光が、外を染めているのが見て取れた。 店内は、外のオレンジ色よりも明るい蛍光灯の光に包まれている…なんせ、新品に代えたのだからな♪ やっぱり、店内は明るい方がいいな♪商品が、普段よりも輝いて見える…♪ 晴れやかに心が弾むオレだが、その傍らに置かれている年期のあるレジ機の中には、それとは真逆の真実が詰まっている… いちいち閉じるのが面倒くさくなって、開けっ放しにしておいたレジ機の中をチラリと横目で流し見る。 「…………………」 無言のままに、人差し指で軽く押して、その辛い現実を、レジ機へと封印をする…オレ。 「…いいんだ!いいんだ!人が一人、生きていくには貧乏ぐらいがちょうどいいんだ!!!」 胸の内を言葉に出して、自分を奮い立たせる…心の大黒柱を補強する為に。
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