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始まりは悪態
「なーんでアンタ何かと羽を探さなきゃなんないのよッ!!」
魅惑的だと言える美貌から飛び出たと思えない台詞は
真白の髪に二筋の赤が混じった長髪に小柄な体を 。暗闇とも思える黒から成り立つ衣服は 。
少女のおうとつを隠さず纏い着き 。
幾数かのベルトや首輪が覗き出ていた 。
「ハッ 。こっちの台詞だな」
険悪さを隠さずどこか冷めた匂いは
精悍な顔立ちにみあった体を持ち
体の片方から黒のマントを垂れさし
どこか武人を思わせる東邦国の着衣に皮の鏝が剥き出しの片腕から覗かせながら嘲笑を浮かべ続く悪態を囁いた
「現黒啗龍様も可愛そうに娘ができそこないだとは」
溜め息さえつかれ
現在黒啗龍の存在である父とサキュバスの母を持つリデガは
「トーサマの悪口はいわないでッッ!
ってか 、アンタなんかにできそこない呼ばわりされたくないわよ」
「己の不出来を指摘されたくないなら 。
せいぜい俺の足をひっぱら無い事だな」
「あーもー 。
何で伊劉何かと組まされたの!
最悪だよおぉ」
「珍しく同意だな。
生粋の龍人族の俺が
”混ざり子リデガ”
何かと組まされた事が間違ってる」
「ハア!?
ふざけるなっ!
カー様も立派なサキュバスよ!!」
「下等と下世話なサキュバスから生まれたと思えない色気の無さから出る台詞とは思えないな」
今まで二人を 。
空気の中に丸いシャボン玉を思わせる膜で守れた中にいたリデアは 。
もう耐えれないとばかりに真白の長髪をなびかせ 、伊劉に掴みかかろうとリデアがすると
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