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「そぉ言えばお互い名前も知らないね。僕は碧(ミドリ)だよ」
「ミドリ…」
懐かしい名前に、少しほろりとくる。現代の緑も、まぁまぁ良い声してたらからちょっとダブるなぁ。
「で、君は?」
「私…私は真……お?」
「?マオ君?変わった名前だね」
「…はぁ…ども」
危な!?
そういや私男装してるんだった!?うっかり本名言うところだったよ!
今は敵陣にいるんだ。
すぐにどうこうされる気配はないけど気をつけなきゃ…。
「で、マオ君。君は今の現状を理解出来ているかな?」
「や…ちょっとまだ混乱してて…」
「そうか。じゃ簡単に説明するよ。まず君が新撰組の隊士で、局長小姓だという事は私達にばれてる。そうと知った上で誘拐したからね」
……え?
「…あ、本当に気づいてなかったんだ。僕達の狙いは君だよ。柊…マオ君?」
「え?いや、…ぇえ!?私?貧乏なのに!?」
「貧乏関係ないから…。お金なんてどうにでもなる。我々が欲しいのは別のものだ。解るね?」
「………」
やっばいなぁ…これ、私一人の危機じゃないよね?
求められてるのは…新撰組、ひいては局長の情報…。
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