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ズダン!!ズダン!!
カンッ!カンッ!…
エルザの撃った弾は人型の的の頭部に連続で当たった。
鋭い金属音が辺りに響く…
「…ふぅ……なかなかいいわねこの銃」
「お前…相変わらずよく当たるな…」
俺は両手で聴覚保護用のヘッドフォンを外しているエルザにそう言った。
「あんたが下手くそなのよ」
「お前な…」
「…どうだい?最新デザインの使い心地は?」
俺らが話してる中、後ろで髪をバンダナでまとめ上げているガタイのいい黒人の店主が煙草を吹かしながらエルザにそう話し掛けて来た…
「威力といい、使い心地といい、中々の出来ね」
「そうか、ならよかったよ。
んで、買うかい?」
「ん~…もうちょっと威力の高い物ないの?」
エルザは銃を弾の散らばっているテーブルの上に置くと彼にそう言った。
「オッケー、ちょっと待ってな…」
その店主はそう言って壁にある棚から色々と銃を取出し始めた…
「おい…今ので十分だろ…」
「あのね、武器ってのは威力があってなんぼなのよ?」
「あのなぁ…」
「まぁ、貴方のお金で買うんだし、いいやつの方がいいじゃない♪」
「…お前…俺にいくら買わせるつもりだ…?
大体、何だよそのストックの量は!?」
俺は机の上を指差してそう怒鳴った。
彼女の隣にある机には大量の銃が山積みに置かれている…
「いや…何か試す度についつい…」
「そんなに使える筈無いだろ…」
「けどどれも甲乙つけがたくて…」
「…どれか一丁だぞ…」
「ええぇ!!?」
「当たり前だろ!」
「ぅぅ~……」
エルザは恨めしそうに銃の山を見て、そう声を漏らした…
「……じゃあ、後三丁…」
「駄目だ!!」
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