PROLOGUE 伝説

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白い龍は雷鳥よりも一回り大きい。 『グルルルァ(我が主よ)…』 白い龍が言葉を発する。 いや、実際は“主”と呼ばれた-この白い龍を出した-剣士にしか声は“理解”できない。 『此奴、急がねば死ぬぞ』 『ああ、分かってる。いくぞ!』 龍の剣士は地面を強く蹴る。雷鳥の剣士もそれを見て地面を蹴る。 同時に上空にいる二体も戦闘を開始する。 二人の剣士はそれぞれ炎と雷を纏い、剣を交える度に凄まじい衝撃波を発生させる。 連続して起こり続ける衝撃波。 時折炎の玉と雷の玉が飛び交い、ぶつかり合い、爆発する。 かと思えば炎のレーザーとでも言おうか、それと雷のレーザーとが衝突し、爆音と爆風を撒き散らす。 そして、次の瞬間にはまた衝撃波が立て続けに起こる。 その上空では爆雷鳥と白炎龍が飛び交い、爆音と衝撃波を超えた衝撃波を発生させる。 その巨大な体からは想像できない超高速で動いている二体。 爆雷鳥がその雷の翼で白炎龍を切り裂かんと音速を超えた速さで飛ぶ。 それを予知していた白炎龍は、爆雷鳥が飛び始めた瞬間“爆炎の龍激閃”-ドラゴン・エクストリーム・レイ-を放った。 ゴオァア!と放たれたそれは、ハリケーンに炎が加えられたような、それでいて掠っただけで肉体がバラバラにされ、さらにその劫火で灰燼にされる。そんな印象を与えるほど強力で凶悪な攻撃だった。
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