第二章

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恐る恐るもじゃもじゃ頭に手を伸ばす。 髪に触れた瞬間、ワックスがつきまくった髪を触るような感触がした。 わしゃわしゃっと数回撫でてやれば、慎介は満足したようにニッコリと笑った。 それを見て、慎介の頭から手を離す。 それから、七尾と慎介を交互に見てから 「…てめぇら、もうくだらねぇことで喧嘩なんざすんじゃねーぞ。」 と、一応釘を打ってみた…が 「「…………」」 「………おい。」 なぜか二人して目を逸らしやがった。 なんでこんな時ばっか同じ考えなんだてめぇら。 「…もう、頭撫でてやんねぇ。」 むしろ、さっきまでの俺の努力を返してほしい。 はぁ、とため息をつき、独り言のつもりで呟いてたのに… 「何言ってんだよ、俺らめっちゃ仲いいぜ! な、昇!」 「そうですよ。喧嘩なんかするわけないじゃないですか。 ねぇ、慎介くん。」 「「だから、これからも頭撫でて!」」 …どうやらこいつらには効果は抜群だったようだ。
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