小学校

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小学校3年生は、小学校時代もっとも楽しかった記憶を残すクラスになりました。 香と、当時一番仲のよかった「冬(ふゆ)」と、香くらい活発な「可奈(かな)」と同じクラスになりました。 香が仲良くしていて、同じくバレエとピアノを習っていた大きな家のお嬢様、「真理(まり)」も一緒のクラスでした。 優はこの時も別のクラスでした。幸せでした。 優と仲のいい「弘(ひろ)」は同じクラスになってしまったけど、優と一緒にいる時は「ピンク女」「ブツブツ女」など悪口を言いますが、離れていると優しいコでした。 香や可奈がよく、「優と仲がいいけど、乱暴で自己チューな優と比べると弘はカッコイイし運動出来るからいいよね」と言っていました。 私も同感でした。 でも、香や可奈の言う、「いい」と私の言う「いい」は違いました。 早くもこの頃から、二人は「恋」をしていました。 私にはまだまだ理解出来ない「スキナヒト」の話だったのだと、この頃に気付くことはありませんでした。 ただ、優に言われる「ピンク女」「ブツブツ女」は言われたことが悔しくて、周りに変な目で見られるのが恥ずかしくて嫌だったけど、弘に言われると、悲しかったのはなんとなく覚えています。 小学校3年生の記憶です。
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