プロローグ

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早く大人になりたかった。 誰よりも早く 大人になりたかった。 早く大人になって 誰よりも彼女を守れる存在になりたかった。 でも、そう思っている間は自分は子供で、背伸びばかりで何もできてないって分かっていた。 彼女にとって俺は"弟"みたいなもので決して"男"ではない。 そんなことくらい言われなくても分かっている。 それなのに彼女はやたら俺の頭を撫でてきた。 まるで自分にとって俺は"弟"のような存在だってだって思い知らせるように…… 俺はそれがすごく嫌で…… 早く彼女が俺の頭を撫でれないくらい大きくなりたいって思っていた。 ---彼女を誰からも守れる大人の男になりたいって。 .
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