1116人が本棚に入れています
本棚に追加
/697ページ
そこまでは見えていた。
見えていたんだけど……。
瞼を閉じて次に開いた時には、杉崎は既に神藤の目の前で、右手の剣を横に振る構えをしていた!
だけど、まだ神藤の右手から何本も出た鎖は、一つ一つが絡まって剣の形になっている最中だ。
僕が、第2段階まで能力を発動していないのもあると思うけど、全く見えなかった。
その速さは夜迎に匹敵すると思う。
いや、もしかしたら夜迎より速いかもしれない。
さすが……言うだけの事はあるな。
対する神藤は目を閉じている。
違うな。正確には、右手を振り上げた時から閉じていた。
最初のコメントを投稿しよう!