57644人が本棚に入れています
本棚に追加
/402ページ
そんなこんなで今にいたる。
「無理無理無理無理!絶対無理!」
間に合うはずもない。
彼の家は比較的学校から近いところに建っているが、学校までは普通に行って十五分程度。
遅刻は八時三十分からで、彼が家を出たのが二十五分。
賢い方ならばすぐにわかるだろうが、物理的に無理である。
しかし、彼は諦めていなかった。自分の力を信じて全力で走り続けた。
学校が見えてきた所で彼は残る力を全て使い、走った。
「うぉぉぉぉぉ!間に合えぇぇぇ!」
結論から言うと遅刻である。
彼は職員室で遅刻カードを書き、教室へ向かった。
教室に入った瞬間、待ってましたとばかりに笑われた。
最初のコメントを投稿しよう!